寿司職人になるには・・・

すし屋の板前

2012年04月02日 23:12



寿司職人になるには10年以上の修行が必要です。

飯炊き3年、握り8年と言われ一人前になるには、
10年以上かかります。

この10年と言う年数は、自分で学ぶ10年です。
教えられての10年とは違いますよ。

先ずは、修行の流れです。

入社~1年目 寿司屋に入ると先ず洗い場、ホール、出前から
          始めます。
  

2~3年 飯炊き、貝類や小魚を捌いたり、玉子を焼いたり、
        煮物、まかないを作ります。

5~6年 カウンターには、入りますが、巻物、軍艦しか
        作らせてもらえません。

7年    やっと握れるようになり、ここで初めて
        魚が詳しくなります。

10年  10年経つ頃には1人前になります。


あくまでもこれは、目安ですが、一人前になるまでには、
人それぞれ違いがあります。


それと、店選びです。機械的な職場での10年と
本格的な寿司屋での10年とでは、その差は
とても大きいです。

その違いは何か????

会話が出来ないのです。

お客様の表情を読み取ったりお客様の欲しがっている
物が聞けない訳です。(作れない)

たとえ聞けたとしても機械的な仕事しか知らないから
差別化ができず誰が握っても一緒になる訳です。

最近は、料理が作れるから、寿司が握れるから「俺は職人だ」と
思い込んでいる人が、多いような気がします。


それはそれでいいのですが、私としては、「職人」という
言葉は私達が使う言葉ではないと思っています。

お客様が、私達に使う言葉ではないかと思っています。

私は、すし歴27年にもなりますが、私だって、まだまだ修行の身です。

一人前になるのも大変ですが、一人前と認められてからが
本当の自分自身の技量、人柄、信用が問われます。

料理が出来るのは当たり前、それからが職人になるための
長い修行が待っています。


何度も何度も辛い経験を乗り越えてきた人だけに、与えられる
名称だと私は思います。

寿司屋に限らずどんな職種でも言える事と思います。

人のために自分が出来る限りのことをやり続ける事が
出来る人間と普通の人間の違いではないでしょうか?

その結果は自分自身にしか解決できません。
誰かに教えられて出来るものでもありません。

自分の未来は、自分で作るもの
そのためのリスクは必要です。


新社会人のみなさん これからの自分のために
奥さん、子供のために、お互いに頑張りましょう。

偉そうなこと言ってすいませんでした。

最後まで読んでいただき ありがとうございました。

あなた様のお役に立てれば嬉しいです。


刺身天麩羅一代 大将 比嘉兼伸